火山の分類-その1

にゃぁ♪ 前の記事では、火山とは何かということについて話したんだよね~。

火山って何? - わたしの火山ノート

さてここからは、そういった火山についてもう少し詳しく見ていくよ。火山がどうやって分類できるか…だね。どの観点から考えるかによっていくつかの分類が出来るんだけれど、今回からはその中でも、日本の火山でよく使うものを紹介するね。

 

 

火山は使い捨て?まだ使える?

まずは、火山が何回くらいの活動によって形成されたかによって分類してみるね。1回の火山活動がどれくらい継続するかはそれぞれの火山、噴火によってまったく異なってくるから一概には言えないけれど…いったん活動が激しくなってから再び静穏な状態に戻るまでが1回の活動だね。この活動を何回も繰り返したか、それとも1回の活動だけで形成されたのかで分類できるんだよ。

 

一方の代表例は富士山だね。この火山は、山頂または山腹の火口から数えきれないほどの噴火を繰り返して形成されたんだよ。こういう、複数回の活動によって形成されている火山を複成火山と呼ぶんだよ。富士山は人間が記録しているだけでも800年からの延暦噴火、864年からの貞観噴火(青木ヶ原溶岩流を噴出したんだよ)、そして1707年に起きて江戸の街にも灰を降らせた宝永噴火など数十回の噴火を起こしてきたんだよね。

 

もう1つの方…1回の活動だけで形成された火山は単成火山だね。そんな火山なんてあるの…?と思うかもしれないけれど、実際は数多く存在しているんだよ。

たとえば…北海道の洞爺湖岸にある昭和新山は、1943年から1945年まで継続した1度の活動だけで形成された溶岩ドームだね。田畑がいきなり盛り上がって形成された、世界でも珍しい火山として有名なんだよ。

 

とはいえ、昭和新山そのものは単成火山だけれど、それ単体で存在しているワケじゃないんだよね。実は、有珠山という複成火山の一部でもあるんだよ。2000年に噴火をして、直前予知による避難が成功した火山として知られているね。

こういう感じで、単成火山はより大きな複成火山の一部であることもあるんだよ。さっき紹介した富士山の貞観噴火でも、溶岩流が出てきた地点には小さな単成火山がいくつか形成されたんだよね。こういった大きな火山の一部として存在している小さな火山は側火山または寄生火山と呼ばれるんだよ。

 

日本にある火山は、大きな視点で見ると複成火山がほとんどなんだよ。そこに小さな側火山も存在しているって感じかな。ただし…ごく稀に、単成火山だけがたくさん集まって存在しているようなエリアもあるんだよね。そういったものは単成火山群というんだよ。たとえば、伊豆半島にある伊豆東部火山群なんてのがその例だね。数十の単成火山が1つの大きな火山を形成することなく、バラバラに散らばっているんだよ。

気象庁 | 伊豆東部火山群

 

 

活動回数からの分類はこんな感じかな。複成火山は何回も噴火してきたから、将来的にも噴火を起こす可能性があるんだよね。それに対して、単成火山は基本的に1回の活動のみで形成されるから、この先噴火する可能性はまず無いと言っていいんだよね。言ってみれば使い捨ての火山なんだよ。ただ、単成火山群はそのエリアの何処かで再び噴火して、新たな単成火山が生まれる可能性があるんだよ。

単成火山群と複成火山の違いは何なのか…とかが気になった人も居るかもだけれど、それはまた別の時に機会を譲ることにしようかな。それを話す前提として、もう少し解説を進めないといけないんだよ…

 

さて、次回は火山の分類についての続きだよっ。火山の成因について着目しながら考えていく予定だよ。