このブログについて

はじめに

 

にゃぁ♪ 偶然このブログを見てくれた人は初めまして、twitterから来てくれた人はいらっしゃいだよ~。

私は火山たん(@volcano_tan)という名前で、火山とそれに関連する事象などについてtwitterで呟いているんだよ。

 

このブログでは、私が火山のいろんなことについて解説したり、最新の情報を紹介していく予定だよ。具体的には、いわゆる地学の授業でやるような噴火のメカニズムについて解説したり、各地の火山と過去の噴火について話したり、何処かで新しく噴火が起きたら説明の記事を書いたり…そういうことをするための場所だね。

いわゆる地学の範囲に留まらず、人文科学や社会科学の方面からも火山について考えていくんだよ~。

 

 

こんな人に読んでほしいんだよっ!

たとえば…

・学校で火山について勉強しているけれど、もっと理解を深くしたい人

・学校には地学の授業が無いけれど、火山について知ってみたい人

・このところの噴火などで火山に興味を持った人

 

…と、書き出してみたけれど、火山って何?どういうモノなの?もっと知りたい!って思った人なら誰でも大歓迎なんだよっ!

 

火山を含めた地学って、中学ではやったけれど高校であまり習わなかった…って人が多いと思うんだよね(実は私もその1人…)。そんな人でも、充分に理解できるような記事にするように心がけていくね。

 

 

注意事項など

まず、私は火山についての専門家さんというわけではありません。あくまで、火山が好きすぎて独学して、火山とかについて考えているというだけの人です。

だから、時には明らかに間違った事を言っていたりするかもしれませんが、そういう時にはコメント等で指摘してくれると嬉しいです。最大限、訂正などの対応を行います。

また、このブログの記事を閲覧された方に損失が発生しても当方では一切責任は負いません。あらかじめご了承ください。

 

 

火山の分類-その1

にゃぁ♪ 前の記事では、火山とは何かということについて話したんだよね~。

火山って何? - わたしの火山ノート

さてここからは、そういった火山についてもう少し詳しく見ていくよ。火山がどうやって分類できるか…だね。どの観点から考えるかによっていくつかの分類が出来るんだけれど、今回からはその中でも、日本の火山でよく使うものを紹介するね。

 

 

火山は使い捨て?まだ使える?

まずは、火山が何回くらいの活動によって形成されたかによって分類してみるね。1回の火山活動がどれくらい継続するかはそれぞれの火山、噴火によってまったく異なってくるから一概には言えないけれど…いったん活動が激しくなってから再び静穏な状態に戻るまでが1回の活動だね。この活動を何回も繰り返したか、それとも1回の活動だけで形成されたのかで分類できるんだよ。

 

一方の代表例は富士山だね。この火山は、山頂または山腹の火口から数えきれないほどの噴火を繰り返して形成されたんだよ。こういう、複数回の活動によって形成されている火山を複成火山と呼ぶんだよ。富士山は人間が記録しているだけでも800年からの延暦噴火、864年からの貞観噴火(青木ヶ原溶岩流を噴出したんだよ)、そして1707年に起きて江戸の街にも灰を降らせた宝永噴火など数十回の噴火を起こしてきたんだよね。

 

もう1つの方…1回の活動だけで形成された火山は単成火山だね。そんな火山なんてあるの…?と思うかもしれないけれど、実際は数多く存在しているんだよ。

たとえば…北海道の洞爺湖岸にある昭和新山は、1943年から1945年まで継続した1度の活動だけで形成された溶岩ドームだね。田畑がいきなり盛り上がって形成された、世界でも珍しい火山として有名なんだよ。

 

とはいえ、昭和新山そのものは単成火山だけれど、それ単体で存在しているワケじゃないんだよね。実は、有珠山という複成火山の一部でもあるんだよ。2000年に噴火をして、直前予知による避難が成功した火山として知られているね。

こういう感じで、単成火山はより大きな複成火山の一部であることもあるんだよ。さっき紹介した富士山の貞観噴火でも、溶岩流が出てきた地点には小さな単成火山がいくつか形成されたんだよね。こういった大きな火山の一部として存在している小さな火山は側火山または寄生火山と呼ばれるんだよ。

 

日本にある火山は、大きな視点で見ると複成火山がほとんどなんだよ。そこに小さな側火山も存在しているって感じかな。ただし…ごく稀に、単成火山だけがたくさん集まって存在しているようなエリアもあるんだよね。そういったものは単成火山群というんだよ。たとえば、伊豆半島にある伊豆東部火山群なんてのがその例だね。数十の単成火山が1つの大きな火山を形成することなく、バラバラに散らばっているんだよ。

気象庁 | 伊豆東部火山群

 

 

活動回数からの分類はこんな感じかな。複成火山は何回も噴火してきたから、将来的にも噴火を起こす可能性があるんだよね。それに対して、単成火山は基本的に1回の活動のみで形成されるから、この先噴火する可能性はまず無いと言っていいんだよね。言ってみれば使い捨ての火山なんだよ。ただ、単成火山群はそのエリアの何処かで再び噴火して、新たな単成火山が生まれる可能性があるんだよ。

単成火山群と複成火山の違いは何なのか…とかが気になった人も居るかもだけれど、それはまた別の時に機会を譲ることにしようかな。それを話す前提として、もう少し解説を進めないといけないんだよ…

 

さて、次回は火山の分類についての続きだよっ。火山の成因について着目しながら考えていく予定だよ。

火山って何?

さて、火山についての解説をしていくけれど、まず最初はタイトル通り…

火山って何?

というところから話していこうかな。

 

…と書いた直後だけれど、まず結論としては

火山とは、地下のマグマの影響によって形成された地形

って感じかな。えっと、これを先に言っておくと話が進めやすくて…

 

 

火山=山?

みんなは火山と聞いて、どんな地形を想像するかな?日本で最も有名な火山の1つである富士山や、活発な噴火をしてきた桜島、近年では海底から噴火して溶岩を流した西之島などを思い浮かべる人が多いかもしれないね。これらの火山たちは地表から(または海底から)盛り上がっている山だよね。確かに火山の中には、そういう山になっているものもあるんだよ。

これら山の地形となっている火山はそのほとんどが、噴火によって噴出物が火口の周りに降り積もって出来た丘(火砕丘)だったり、溶岩が噴出した地点の辺りで盛り上がって形成された丘(溶岩ドーム)そして、それらがいくつも重なって形成された山なんだよ。

時々、地上付近に上がってきたマグマが地面を押し上げて丘の地形を作って…だけれど溶岩そのものは地上にほとんど出てこないことがあるんだよね。こういったものは潜在ドームと呼ばれているんだよ。溶岩ドームの出来損ないって感じかな。

 

ただ、こういった山の地形だけが火山じゃないんだよね…

 

 

たとえば、さっき紹介した桜島の北側…鹿児島湾のいちばん奥の部分は、姶良カルデラという火山なんだよ。南北約17km、東西約23kmにもなる日本有数のカルデラなんだよね。桜島の本体みたいな火山かな。

 

ここで、出てきた単語の紹介を…カルデラとは、噴火やマグマの移動などの火山活動で形成された、円形または馬蹄形(U字の形)の窪みをもつ地形なんだよ。日本だと、だいたい直径2km以上のものがカルデラ、それ以下の大きさだと火口って呼ばれる事が多いかな。

このカルデラという単語、スペイン領のカナリア諸島で「鍋」や「釜」を意味する現地語なんだよね。そこにある火山地形がカルデラと呼ばれていたのが由来なんだよ。

カルデラは山の頂上に存在することもあるんだけれど、あまりにも大きいと姶良カルデラみたいに山の地形を成さないこともあるんだよ。

 

さて、姶良カルデラは約2万9000年前に巨大噴火を起こして、地下のマグマが一気に地上へと噴出したと考えられているんだよね。その時に地下にあるマグマ溜まりが空になって、地表が陥没して形成されたのが巨大なカルデラなんだよ。

こういう経緯だから、姶良カルデラも立派な「火山」なんだよね。

 

山じゃないのに「火山」とはこれ如何に…って感じだけれど、もともと江戸時代くらいまでは日本語で「火山」という単語は存在しなかったんだよね。それが明治維新以降に海外の知識が入ってくる段階で、英語のvolcano、ドイツ語だとVulkanと呼ばれている単語に対する訳語として「火山」があてられたんだよ。今ではvolcanoにカルデラなど山以外の地形も含まれているから、日本語の「火山」にもカルデラなどが入っているんだよ。

 

ちなみに、volcanoという単語の由来はイタリアにあるヴルカーノ(vulcano)という島/火山の名前なんだよね。さらに遡れば、その島はローマ神話のウルカヌスという火と鍛冶の神様が由来なんだよ。ヴルカーノ島に、その神様が居ると信じられてきたんだよね。

 

 

 

という感じで、この記事では火山というものがいったい何なのか…その最初の部分について触れてみたんだよ。けっこう脱線しちゃったかもだけれど…

覚えてほしいことは、マグマがいろんな活動をして形成された地形すべてが火山という事だよ。必ずしも山になっていなくてもいいんだよね。

次の記事では、火山の分類などについて話そうかな。